本丸門(表門)
外枡形式の虎口で、一の門は冠木門、二の門は3間半×7間の大型の櫓門である。
(冠木門とは、現在では柱の上が横木だけの屋根の無い門の事であるが、江戸時代には高麗門などの屋根付きの門も含んでいる。)
その外側には幅2間、渡り6間の木橋がかかり、大枡形と呼ばれる馬出状の小曲輪とつながっている。
枡形は石垣造りだが非常に小さく、且つ一の門と二の門が直線上に配置されていて、見通しを遮る枡形虎口の役目を果たしていない。
元々は裏門同様の櫓門だけの平入り虎口であったものを、将軍宿城としての偉容を整えるため、枡形と一の門を後から追加した、言わば形だけのものと考えられる。
櫓門2階は槍の保管庫として使われたようである。