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古河城の研究とCG復元

 菱櫓はその名称と異なり菱形ではなく、「く」の字形平面の二層櫓であった。
 各種絵図のよると二層目も同形のようで、そうなると新発田城御三階櫓のように鯱が3尾上がっていたことになる。
 古河歴博図録「古河城 水底に沈んだ名城」によると、一層目が折り回し13間、二層目が2間×4間で二層目は極めて狭い。

 一般に菱櫓は外見が大きく見えるため目立つ箇所に建てられるものだが、この櫓が本丸の一番城下に近い場所に建てられているのも、そのためと考えられる。

 外見は北側のみ写真で判明するが、一層目の窓が上下二段あるので、内部に中2階があったかもしれない。 二層目は外側壁が一層目と同面となっており、出格子窓が見てとれる。

 用途は城付具足の保管庫として使われたようである。

菱櫓写真
明治3年 武藤松庵撮影
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