柏原陣屋、篠山城見学
(2019.2.26 記)
前回の姫路城見学に続いて、一泊して柏原陣屋と篠山城を見に行ってきました。
泊まったところは、兵庫県丹波市にあるパークインカイバラです。近年改装したらしく、きれいなビジネスホテルでした。(1泊朝食付き6540円)
朝9時に出発しようとしたところ雪です。傘をさすほどではないのでそのまま行くことにしましたが、結局この雪はほぼ1日中降り続き、体が冷えてトイレが近くなって参りました。
ホテルから30分程雪降る中を歩くと、柏原の街に入っていきます。古い商家のような家が多く、いい雰囲気の街並みです。 街歩きのガイドマップ入手のため観光案内所に寄りましたが、すぐ近くに天然記念物の木の根橋があり、欅の根が橋のように川を渡っていておもしろいです。
案内所から歩いて数分のところに柏原陣屋があります。外からは自由に見学できますが、内部に入るには道路向かいにある、歴史民俗資料館で入館料200円を払う必要があり、先にこちらから見学します。
入館して初めて知ったのは、ここが有名な「雪の朝 二の字二の字の 下駄の跡」という俳句を詠んだ田ステ女の出身地であること。ステ女の生涯など展示してありました。
資料館ではほかに、織田家の資料など見学してから陣屋に向かいましたが、ここは数少ない御殿の残る陣屋として貴重です。
檜皮葺屋根の優美な姿の玄関と表御殿が残存しています。係員はおらず、式台で靴を脱いで上がると照明が付き、自動音声案内が流れ始めます。残念ながら何故か内部写真撮影禁止でした。
私的に内部は書院上ノ間と入側の間に襖がないのと、花頭窓風の出入口のある上段の間が珍しく、興味深かったです。
内外部をじっくり観察して満足しましたので、次に御殿から少し離れた所にある大歳神社に移築された太鼓やぐらに向かいます。
太鼓やぐらは元は大手門脇にあったもので、内部にはつつじ太鼓と呼ぶ太鼓があり、時刻や火事、出水などを知らせたそうです。(内部は非公開)
ここを見学している頃から雪が降りが強くなり、街の見学は断念、駅の待合室へ避難し、篠山へ移動することにしました。
柏原から篠山口へは福知山線で約30分、料金410円です。1時間に2本くらい走っています。 そして篠山口に到着、ここからバスで移動するのですが、案内所に行ったりうろうろしていたらバス1本見逃すはめに。仕方ないので駅待合室で待機。 そして篠山営業所行きのバスに乗り二階町で降車。15分ほどで料金は290円。
篠山の街に到着しましたが、13時近くになっていたので、バス停近くの食堂へ入店。篠山は猪肉と山芋が名物ということで、猪肉トロロ丼を選択、1200円。観光客向けメニューって感じで、お肉はちょっと少ない。
腹ごしらえもすみ、まだ雪がちらつく中、歩いて5分ほどの篠山城にむかいます。 お城のそばには市役所があり、篠山から丹波篠山に市名変更する、大垂れ幕が下がっていました。
お城には大書院と資料館が建っています。大書院は創建当初のものが昭和19年まで残っていましたが、失火で焼失、平成12年に記録に基づき復元したものです。
ここと武家屋敷と美術館と歴史村4ヶ所共通入館券600円を購入。資料館を見た後、大書院を一周しますが、暖房がなく非常に寒い。
自分は古式な書院造りの形骸化した車寄せや帳台構えの裏側などを楽しく見て回れましたが、一般客向けには解説員が必要だろうと思いました。
その後は城内各所を歩き回ってから城外にある歴史村へ行きましたが、城主だった青山家の別邸は修理中で近寄れず残念。土蔵に青山家ゆかりの品々を展示してありました。
次に向かったのは武家屋敷地区とその中にある安間家史料館です。御徒士(おかち)と呼ばれる下級武士の住宅が立ち並んでおり、その内の一軒が公開されています。
なかなか風情のある地域です。今も人が住み続けている家が多くありますが、藁葺き屋根などの傷みが目立ち、今後保存されていくのか心配です。
武家屋敷地区とともに、国の建造物群保存地区となっている河原町へも行きました。こちらは妻入りという、建物の妻側を道路に向けた商家が並んでいます。
全体的に武家地区より保存状態は良いようですが、内部を公開している所はありません。お店は陶器を販売しているところが多くありました。
この辺りで15時を回り疲れてきましたけど、あと一ヶ所行かなければなりませんので、急ぎ足になります。
歴史美術館は元裁判所の建物を利用したもの。絵画ばかりと思いきや、こちらも青山家の品々が多く展示されており、なかなか楽しめました。
これで時間内に共通券全ての場所を回りました。城の周りを一周したことになり、疲れましたが古い家が多くあり、歩くだけでも良かったです。でも観光には良くても住むのは大変そう。
今回の旅の目的も完了して帰路につきます。バスで篠山口に戻り、福知山線で大阪駅に移動。高速バスで東京に翌朝6時頃到着、古河には9時頃戻りました。
だらだらと書いてしまいましたが、以上見学記でした。